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街にエネルギーを与えるグラフィティを探そう 
~テルアビブのストリートアートシーン~ 

活気あふれるイスラエル最大商都テルアビブ。力強くて個性的なストリートアートから、躍動する街の鼓動が伝わってくる!

―土田英理也(クリエーター/イスラエルワイン研究家)

テルアビブの街並みと言えば世界遺産に指定されたバウハウス建築があります。
この街の乾いた空気感、新しい建物と古い建物が混在しながらも経済発展の成長エネルギーを感じれる元気な街です。
再開発や地下鉄の工事で街はいつも大渋滞。シューク(市場)に行けば小汚い路地に出会い、それでもそこにいる人たちは温かみを持っています。

ブラブラすると多くの壁に描かれた絵が目に飛び込んできます。
グラフィティは、もうイスラエルではどこでも見れる街の一部になりつつあります。

自分がテルアビブのグラフィティ写真を撮り始めたのが今から約7年前。
グラフィティの面白さは、ふと出会ったラクガキが別の建物にも描かれていて、それを見つけた時の不思議な喜び。「こんなところにあったんだ」的な、宝物探しの様なゲーム感覚。
またその絵達は、次見に行った時にはすでに無かったり、別のアーティストに上描きされている期間限定的なレア感も醍醐味の1つだと思います。

今回は皆さんに2017年から19年頃のテルアビブのグラフィティを少しご紹介します。

2017~19年頃のテルアビブのグラフィティ

DEDE
すでに有名アーティストとなり、海外からも作品製作の依頼が届く大物になってしまいました。
彼の描くモチーフは白黒の絆創膏です。テルアビブで巨大な絆創膏の絵を見たことはありませんか?また頭が2つある動物も好んで描き、こちらもシリーズで色々な動物があります。
https://www.instagram.com/dedebandaid/

Nitzan Mintz
ニツァンはDeDeのパートナーで、よく二人でコラボしています。彼女の作品はライターと呼ばれる文字によるメッセージグラフィティ。詩人の様なポエム、字間と行間を詰めた独特のスタイルで見る人は確実に足を止めます。
https://www.instagram.com/nitzanmintz/

PILPELED
個人的に黒の巨匠と呼んでいます。全部が白黒作品。
彼の作品はデビュー当時から完成されてて、その画力と迫力に圧倒されます。
この写真の絵はどこか宮崎アニメのもののけ姫に出てくるた祟り神を思わせます。
https://www.instagram.com/pilpeled/

Monkey Rmg
異様な雰囲気の絵を爆発的エネルギーで描き続けるダニエル。彼は今一番熱いアーティストで白黒のち密さとグロさで見る者を圧倒します。作成シーンを撮らせて貰って以来の友人。
https://www.instagram.com/monkeyrmg/

Adi Sened
アディの描くキャラは「クフソニーム」と言い、ヘブライ語のクフサー(箱の意味)から考案。実は彼、自分のエルサレムの美大時代の友人で、このキャラを在学中から描いていました。小さな可愛らしいキャラでテルアビブのいたる所に隠れています。
https://www.instagram.com/adi_sened/

MR
テルアビブで見かけるカラフルな動物たちを描くのはミハル・ルービン。
彼女の作品を追いかけているうちに、作成現場に呼んでくれるようになった。
身の上話をしてくれて、お付き合いしてた男性がいたが別れたとのこと。傷心してた時に壁に思いきり絵をかいてたら心が癒されたと話してくれた。
最近結婚されて、数か月前にママになったMR。

年配の男性人の肖像画

土田英理也 Eliya Tsuchida (クリエーター/イスラエルワイン研究家)

国立ベツァレエル美術デザイン・アカデミー卒(ビジュアルコミュニケーション科)。帰国後日本のゲーム開発会社を経てイスラエルに戻り、モーションゲームVR・ARの開発会社で最新技術を使った開発に携わる。一方イスラエル在住日本人とイスラエル人との交流会を主催。長い在住歴ゆえイスラエル国内の日本人コミュニティでの知名度は高く、歴史宗教にも精通。日本からイスラエルへのメディア取材の窓口でもある。夫人もイラストレーターとして活躍中。

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