16/2/3
『ディブック 二つの世界のはざまで』関連イベント Dybbuk: Between Two Worlds
UP COMING
Event Details
《ポーランド文学古典叢書》第5巻 西成彦編『ディブック/イヴォナ』(未知谷)刊行を記念してイベントが行われます。
『ディブック』とは、ユダヤの民間伝承に伝わる悪霊伝説を下敷きに、前世の契りによって結ばれた若い男女が辿る悲劇を描いたユダヤ演劇史上もっとも有名な戯曲です。
1920年にワルシャワでイディッシュ劇団による初演が好評を博し、1922年にはモスクワでヘブライ語劇団による上演が大反響を呼んで以来、この作品は、英語、ドイツ語、ロシア語、フランス語、ポーランド語、ウクライナ語、スウェーデン語、ブルガリア語、ルーマニア語、エスペラント語などに翻訳されて上演され、世界中の観客を魅了してきました。その反響は遠く日本にも及び、1930年(昭和5年)には、「ディブツキ」(エス・アンスキイ作)として『世界戯曲全集』(世界戯曲全集刊行會)の第39巻(西班牙・猶太劇集)に収録されています。今回の翻訳は実に85年振りの「再訳」にして、イディッシュ語による戯曲テクストの日本語訳としては初の試みとなります。
このようにユニークな遍歴を辿った作品の日本語訳の刊行を記念して、朗読劇『ディブック』の上演と東欧ユダヤ音楽の演奏会(シアターX)を開催いたします。(dybbuk projekt代表 赤尾光春さんの紹介文より)
シアターXカイ特別提携公演
<朗読劇 『ディブック 二つの世界のはざまで』(S・アン=スキ作、赤尾光春訳)>
日時:2月4日(木)/5日(金)18:00~20:45(開場は開演の30分前)
場所:劇場 東京・両国 シアターX(カイ)
参加費:無料(各回につき定員160名)
予約受付:070-5350-1972 / e.pithecanthropus@gmail.com
第1部(18:00~18:50)
解説:「『ディブック』の文化的背景について」赤尾光春(大阪大学)
演奏会:ドレイデル・トリオ「東欧ユダヤ音楽とハシディズムの旋律(ニグン)」
クラリネット/樋上千寿(オルケステル・ドレイデル)、 アコーディオン/ 秦コータロー、 歌 / 赤尾光春
第2部 (19:00~20:45)
朗読劇:『ディブック――二つの世界のはざまで』
演出:鈴木径一郎(sputnik.)
出演:岸本愉香(sputnik./第2劇場)、宮本荊(LifeR)、石田雅章(劇団イシダトウショウ、濱本直樹(Danie Lonely)、江本真里子、小中太、赤尾光春
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(関連企画)
<『ディブック』――記録映画上映とシンポジウム ―越境するユダヤ演劇―>
日時:2月6日(土)13:30~18:30
場所:東京大学本郷キャンパス 法文2号文学部1番大教室(定員220名)
参加:無料(事前申し込み不要)
第1部(13:40-16:10):記録映画の上映と講演(ツヴィカ・セルペル テルアビブ大学教授)
・上映『ディブック あるいは二つの世界の間で』(イスラエルでの上演の記録映画、日本語字幕あり)約2時間
・講演「『ディブック あるいは二つの世界の間で』の演出における日本伝統演劇の要素と美学」(日本語)
第2部(16:30-18:30):シンポジウム「『ディブック』――その成立と受容をめぐって」
・司会:沼野充義(東京大学)
・パネリスト:西成彦(立命館大学)、村井華代(共立女子大学)、赤尾光春(大阪大学)、鴻英良(演劇批評家)、ツヴィカ・セルペル(テルアビブ大学)