アブラハム・B・イェホシュア(Abraham B. Yehoshua)氏は、アモス・オズやD・グロスマンとともに、現代イスラエルを代表する作家の一人。
1936年、中東歴史学者の父と、モロッコから20年代に移民してきた母との間に、イスラエル第5世代スファラディとしてエルサレムに生まれた。兵役後、エルサレムのヘブライ大学で哲学とヘブライ文学を修め、イスラエル北部のハイファ大学で長年ヘブライ文学と比較文学を教え、同大学文学部名誉教授。初期には寓意性の強い短・中編を、70年代後半からは長編を発表。作品の多くが演劇化、映画化されている。
イスラエル文学界の長老として、かつオピニオン・リーダーとして、イスラエル国内外に発信し、道徳的・政治的難問に満ちた土地に生きる不和な状況を捉えた人間像を描き、イスラエル文学の国際的な評価に貢献した。
2022年6月14日にテルアビブで死去。享年85歳、死因は癌。
2012年に来日し、東京大学で講演を行っている。
作品の日本語訳としては『エルサレムの秋』(母袋夏生訳、河出書房新社、2006年)がある。
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