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イスラエル留学成果展・橋本悠希「Bye Bye Black Sheep」


2021年から1年間文化庁の在外研修制度を利用してイスラエルのアートスクールで学んだ作家が、現地で得たインスピレーションや作法をクリエイションに活かした個展を開催する。


日時:2023年9月2日(土)~9月30日(土)(オープニングパーティー:9月2日18:00~20:00)

会場:ギャラリー「eitoeiko」東京都新宿区矢来町32-2 (12~19時・日月休廊)


橋本悠希(はしもと・ゆうき)

1988 年愛知県生まれ。2011 年武蔵野美術大学造詣学部油絵学科版画専攻卒業。2013年多摩美術大学美術学部工芸学科卒業。2021-2022 年文化庁新進芸術家海外研修制度研修員としてイスラエルにて研修。近年の主な参加展に太占ノ随二(個展 eitoeiko 2021)、第8回山本鼎版画大賞展(上田市美術館 2021)第 21 回岡本太郎現代芸術賞展(川崎市岡本太郎美術館2018)、第 3 回マカオ版画トリエンナーレ(2018)ほか


内容:

「イスラエルの土を使ったペインティング」

イスラエル滞在中にロシアのウクライナ侵攻が始まった。3月末からのラマダンの時期にはテロが増え、8月にはガザ地区にミサイル攻撃や、下宿から徒歩20分の場所でバスの銃撃があった。白か黒かで対立が絶えない土地に身を置くからこその対比であろうか、土のベージュの美しさにものを言わない饒舌さを感じた。そこで、勝者の理屈のコラージュである”歴史”では見えてこない、人の営みの真実を知る存在として、厚い歴史と文化の積層の上に建国されたイスラエルという土地の土を使って作品を作ることにした。


「羊皮紙に刺繍の作品」

イスラエルで出会った人々は祝日が来るたびに「今日はどんな意味を持った日なのか」を私に丁寧に説明してくれた。その多くは争いにまつわるエピソードだった。歴史や伝承のつながりの先で自分たちが生きているというのを理解しているように感じられた。そのような経験をもとに、刺繍という古くからある技法でありながら、ピクセルの集積でイメージを作っていくというコンピューターの画像処理にも通じる手法を用いて表現したいと思った。古代より歴史が記されてきた羊皮紙という素材に、針を刺していく感覚を大切にしながら、スチールウールと羊毛に人間と自然の関係を重ねる試みである。


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『ARTIST INDEX』 に掲載されている各アーティストのプロフィールは、過去のメールマガジンから転載されたものです

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