17/10/10
バットシェバ舞踊団芸術監督オハッド・ナハリン 映画『Mr. GAGA』Film “Mr. GAGA” featuring Ohad Naharin (Artistic Director of the Batsheva Dance Company) directed by Tomer Heyman
UP COMING
Event Details
「最も重要な振付家の一人バットシェバ舞踊団の芸術監督、オハッド・ナハリン。彼の人生の転換点に立ち合った本作は、精神的で深い洞察に満ちたドキュメンタリーだ。観客は非常なる完璧さを求める芸術性と、類まれなビジョンを持った人間に出会うことになる。8年間に渡って撮影され、ナハリンの振付作品のリハーサルに密着し、貴重な記録映像と、息をのむダンスシーンとで紡がれる。SXSW映画祭で観客賞、ソフィア国際映画祭では最優秀ドキュメンタリー映画賞を受賞した話題作。」(「Dance New Air 2016/ Dance Film: Choreographer at work」チラシより/ 写真:Gadi Dagon)
…イスラエルを「コンテンポラリーダンス大国」に押し上げた原動力、バットシェバ舞踊団。
その躍進は、明らかに1990年のオハッド・ナハリン芸術監督就任以降に起きた現象であり、バットシェバの牽引によって、後年インバル・ピントや、エマニュエル・ガット、イチック・ガリリ、ホフェシュ・シェヒター、ヤスミン・ゴデールなど、国際的に活躍する振付家がイスラエルから数多く輩出されることとなりました。そのナハリンの自伝的回顧や、厳しく激しいクリエーションの現場など、世界最高峰の舞踊集団の実像に迫る貴重なドキュメンタリー。GAGAとはナハリンが独自に編み出した身体解放メソッド。ダンサーのみならず、子供から高齢者までの一般人にも有効で、同時にこのメソッドこそが舞踊団の創作の根幹にもなっています。断片的な画像はネットでも見られますが、全編を日本語字幕付で観ることにより、より深くナハリンの芸術哲学を理解し、ダンサーたちの汗と涙を体感することができるでしょう。創造とは何か、表現とは何か、そして極めるとはどういうことか。ダンス関係者のみならず、すべてのクリエイター必見の秀作です。
『MR. GAGA』
監督:トメル・ハイマン
出演:オハッド・ナハリンほか 2015年/100分/ ヘブライ語・英語(日本語字幕付)10月14日(土)より全国随時公開
都内映画館:シアター・イメージフォーラム (東京都渋谷区渋谷2-10-2)
詳細:http://mrgaga-movie.com/(予告編もすごい!)
<GAGAとは?>
イスラエルのダンスカンパニー、バットシェバ舞踊団の振付家であり、芸術監督であるオハッド・ナハリンが、自らのリハビリテーションの過程で編み出した方法論で、年齢、経験に制限なく誰にでも出来る動きのメソッドとして広まっています。体を動かすということは、本来全く自然なことです。誰が教えたわけでもなく、子供は音楽にあわせて踊り始めたりします。特にGAGA/peopleは、そういった本質的な行為の場を作るので、運動やダンスの経験がない方、また日ごろから運動不足を感じている方にも楽しんでいただけます。またカンパニーの日々の練習の土台にもなっています。
オハッド・ナハリン Ohad Naharin
1952年イスラエル生まれ。20代から舞踊を始め、ダンサーとしてバットシェバ舞踊団で活躍の後、渡米しマーサ・グラハム舞踊団に入団。その後、ジュリアード音楽院で学ぶ。80年に振付家としてデビュー。90年バットシェバ舞踊団の芸術監督に就任し、『キール』(90年)、『マブール(洪水)』(92年)、『アナフェイズ(細胞分裂)』(93年)など次々に話題作を発表。2度にわたるベッシー賞(02年、03年)をはじめ、数々の賞を受賞している。彼の作品はネザーランド・ダンス・シアター、リヨン・オペラ座バレエ団、パリ・オペラ座バレエ団など、世界中の著名なダンスカンパニーやバレエ団で踊られており、現在、世界で最も注目される振付家の一人である。また、2015年には8年間に渡って密着し、撮影されたドキュメンタリー映画『MR. GAGA』が公開。世界各地の映画祭で数々の受賞を得て、話題となっている。